[コメント] 天使の恍惚(1972/日)
ここは静かな最前線。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
映画を見終った人むけのレビューです。
これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
「本気で孤立できる奴。個的な闘いを個的に闘える本気の奴等が十月組なんだ。孤立した精鋭が世界を変える。世界を作る。」
30年も前のこんな夢物語みたいな荒唐無稽な革命話には、実感が湧かないどころか苦笑を禁じえない。
そこでこの映画を楽しむ際のポイントは、本気で思想を汲み取ろうなんてしたらダメです。
二月組にリンチされた月曜日=本田竜彦の大げさな位の流血っぷり。同じく月曜日の連れて来た高校生売春婦のショボイ絡みっぷり。思わずツッコミを入れたくなるような細部に注目すると思いのほか楽しめる(かも知れない)。
と、茶化しながら観ていたのだが、ラストに近づくにつれ悲壮感漂う十月組の最期には、薄っすらと美しさすら感じた。若松の描く「性と革命」を彩るのは山下洋輔トリオのフリージャズ。この存在感を本作では強く感じる。
(評価:
)投票
このコメントを気に入った人達 (1 人) | [*] |
コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。