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[コメント] ゴジラ FINAL WARS(2004/日)

ワハハハあったま悪ぃぃぃ!!東宝が最後のゴジラを北村龍平に託したのが成功かどうかは別として、脳みそが中学生レベルの俺は、歴史に怯まぬメチャクチャぶりに足をばたつかせて大喜び。ネタ不足のハリウッドに殴り込みをかけるポップコーンムービー。 2004年12月29日劇場鑑賞
ねこすけ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







地球防衛軍みたいな軍隊の制服はナチスだし、ドン・フライ演じるなんとか大佐の風貌はヒトラーちっくだし、無意味に映画のパロディするし、大槻教授なんて出演させてワイドショー的小ネタからマニアック小ネタまでやるし、エメリッヒのオマージュだかパロディだかもあるし、ガン=カタしたり、スーパーサイヤ人になったり、もう、頭悪すぎ!ばんざーっい!!!!!

あ、ドン・フライの吹き替えや、NYでのチンピラと警官の妙なやり取りの吹き替えは、思わず噴出しちゃったよ。

北村龍平監督は個人的に、アクションシーンを撮るのは上手いけど、何か肌に合わない感覚があった。変にストーリーが無い分、ドラマを挿入する必要が無いため、気取らずただただアクションでストーリーをつなげるのみ。勿論、アクションシーン内でいちいちポーズキメて気取ってるんだが(笑)ドラマと言えば、ケイン・コスギ松岡昌宏の「殴り合って仲直り」的なライバル関係の中学生レベルの友情。ウハッ、コレだよ、コレコレコレ。この体育会系の頭の悪さが最高なんじゃないか!

もうキャスト一人一人に関してゴチャゴチャ言うまでもなく、皆ノリノリ。

男はカッコ付け、ゲストは自分の役割をこなし、女性は太ももを出す。もうそんだけ。それでいいんだ!!!

と、大喜びしたのはいいのだけど、ただ、本作を「ゴジラ」としてみた場合は、やはり不満が残る。次々と出てくる怪獣も、どこか「出しているだけ」と言う感じが否めないし、変に人間側の方のドラマを描く為――と、言っても殴り合って和解、程度なんだけど(笑)――怪獣側の緊張感がそがれている気もする。北村一輝との『マトリックス』も良いけど、俺はもっともっと怪獣が活躍するシーンが見たかったのだけどなぁ・・・別に松岡昌宏のスーパーサイヤ人見に行った訳じゃないんだよなぁ。

それに、この手の人間部分のアクションに比重をかけすぎなので、前半部は少々退屈に感じた。「もうパロディはいいから、ゴジラ、ゴジラを・・・」って。まぁそれだけじらされた分だけ、後々ドン・フライがカッコつけて南極にぶっ飛んで行って、冷凍食品と化したゴジラを解凍した瞬間の興奮があるってモンなんだけど。

まぁこの映画の場合、恐らく作り手もハンパなく気合入れて楽しんでいると思うので、『あずみ』や『VERSUS』見たいに、妙に気取ってカッコ付けたアクションではなく、あからさまにカッコつけた戦隊物みたいなアクションシーンを派手にした感覚なので、見ていて恥ずかしさをぶっ飛ばして呆れ返って大笑いしてしまう。

そうだよ、こんなに楽しいんだ。ポップコーンを投げながら、あ、違う、食べながら、大笑いしながら楽しめばいいじゃないか。

ただ、どうしても譲れないのが音楽。ダサすぎ。SUM41とかを申し訳程度に流すのも如何かと思う。俺が聞きたかったのは、もっと重量感溢れるサウンドであって、こんなスタイリッシュ気取った物じゃない。

それからエメリッヒゴジラ、「マグロばっか食ってちゃダメだな」。最高。大笑い。物の数秒で秒殺しつつも、『インディペンデンスデイ』のパロディをケイン・コスギに臆面なくやらせる辺り、敬意を表しているのかバカにしてるのか分からん具合が最高に最高すぎる。

北村龍平監督が『ゴジラ』数十年の歴史から生み出した、一本の北村映画。それは、周囲の心配を物ともせず、吹き飛ばし、360度地球を飛び回った挙句、また180度裏返った所にある国家総動員超絶パワフルバカ映画。マンセー。

不満が残り、★4じゃ少々甘く思うが、楽しんだし、この映画のパワーを感じた今、北村龍平監督が将来的にハリウッドの内側からケンカを売る事を期待して★1つ上積み。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)水那岐[*] 荒馬大介[*]

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