と、言う訳で学校の授業を抜け出して、必死こいて上映終了間際の本作を見に行った訳だが、まぁ無理して走って行っただけの価値は確かにある作品だったと思う。

『純愛中毒』の予告で「キラースマイル」とか言われてたイ・ビョンホンだけど、どうみても俺は日ハムの新庄にしか見えないんだが、コレがキラーってんなら、新庄はジェノサイドスマイルだな。

で、韓流ブームだの何だの以前に、TVを殆ど見ない俺なので、チェ・ジウってずっとクラブシンガーのアバズレだと思ってたんだが、実はめがねっ子だったので少し驚く。っていうか、アレだな？さては「メガネ有りだとブスだけど、外すと可愛い」と言うメガネの王道を狙ったな？＞監督

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この手の軽い感覚の作品は別に嫌いじゃないのだけど、どうも見るのを多少躊躇ってしまう俺が居る。何か、劇場にまで行く程の価値を感じられ無いんだよなぁ、予告の段階じゃ。実際に見てみたら確かに楽しめるのだけど。

同じ時間軸上の３本の物語を別方向から語れば、それぞれの物語が見えてくる、と言う構成は中々面白く、上手く出来ている。物語の語り口もテンポが良く、軽快に見せきる演出は気持ちいい。

但し、コレは作品の性質上仕方が無い事なのかもしれないけど、ノリ以上の何かを得る事は出来なかったのが寂しい。一応ラブコメなら、「ラブ」の部分も必要なはずだ。だが、この作品にはドラマが無い。「気になるあの人が目の前に居る」と言うはらはらした感情が無い。この作品はストーリーを語るのは上手いと思うし、面白いのだけど、そこから感情が産まれてこないから、ノリだけの軽い映画にしか見えない。

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で、まぁ俺が何を偉そうに言った所で、恐らく製作者自身もノリに大きなウェイトを置いて製作しているであろうから、別にそんな物お構い無しなのだろうし、娯楽として楽しめれば、恐らく本作はそれで成功であろうから、成功していると言えばそうなのかもしれない。

あ、それからこの手の韓国映画にありそうな「音楽で誤魔化す演出」が殆ど無かったし、感動を狙ったあざとい演出も殆どなく、作品のテンポをメインとした作りには非常に好感が持てた。

でも、今の世の中に蔓延する韓流ブームと言う奴に対してどうしても不信感を感じる俺は、素直に楽しめなかった、と言うか何と言うか。

まぁアレだ。とりあえず出てくる建物やら部屋やらに生活観が無い映像って、どうしても好きになれないんだ。安いテレビドラマを引き伸ばした感じに見えてしまうんだよなぁ。本作も然り。その点で損してると思う。