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[コメント] 鬼畜大宴会(1998/日)

卒業製作でコレだけのパワーのある物を作ったことに、何よりもまずそこに、敬意を払ってビデオをぶち込む。なるほど、パワーは凄いと思うけど、でも何か足りない。 2005年5月2日ビデオ鑑賞
ねこすけ

連合赤軍のリンチ事件をモチーフにしている、という事だけど、そこから思想性も狂気も特に感じられなかったので、何か凄く空虚に思えた。勿論、それは製作者側の狙い、つまりモチーフに選びながらも、イデオロギーに重要性を持たせない事がそもそもの目的ならば、別にそれはそれでも良い。だけど、それを補充するだけの相応のスパイスが必要だとは思う。結局の所、それが「エログロ」であると結論付けてしまうのならば、この手の映画が作られる意味は無いのではないかと思ってしまう。

撮影と編集は所々突出した部分は確かにあって、評価されているのもわかるのだけど、何か根本的な部分(ヴィジュアルだけでは表現しつくせない部分)が、何となく軽薄に見えて、結局作品を「グロス」としかみなすことができなかったのが残念。

やっていることそのものに対しては、その勢いは凄いとも思うのだけど、だからと言って映画的にどうかと問われれば、別にそうでもないかな、と。ただ、「卒業制作」として見せられたら度肝を抜かれていたかも、しれない。

(評価:★3)

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