コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] 踊る大捜査線 THE MOVIE(1998/日)

「しょせん、ドラマの延長。ダメダメ。話題作りに見るかー」と勝手に決め付けていた自分が恥かしい。『サイコ』『カル』のネタバレあり
ねこすけ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







この映画を見た全国民の皆様!私は思います。たしかに私達がこの映画をみて色々感じるものがあるかもしれない、しかしこの映画は警察のトップの人間が見るべきではないでしょうか?この映画は明らかにコメディとサスペンスと友情(?)、とにかく人間関係などのいろいろなものの影に隠れて現代の社会への批判みたいなものがこもっているのでは?

マニュアル、使い捨て、会議をしてゴルフして下の人間などどうでもいい上の人間。まさにその人たちが見るべきの映画。 私達がこの映画を見て「うむ、たしかにそうだ」などと思ったところで何も変わらない。『リリィ・シュシュのすべて』が中学生のリアルを上手に描いたのならこちらは警察のリアルを上手にしかも誰にでも分かりやすく(しかも名セリフ付き)表現したのでは?そういう面では傑作だと思います。

しかしあのサイコ女の演技といったらダメダメ。見てみて全然サイコに見えないもん。ただ演じてるサイコだよあれじゃ。やっぱ裏と表があるからサイコ野郎は怖いのでは?『サイコ』のノーマン・ベイツは表では好青年だが裏では母親に支配されたサイコ野郎。『カル』では美人で何を考えているのかわからない美人が裏では連続猟奇殺人犯。だから恐怖があるのでは?この犯人は表の下に裏があるのではなくて裏の上に裏があります。全てが裏なのです。だから恐怖というよりもただ単にいかれた野郎にしか見えない。もっといえばいかれた野郎にも見えません。

しかも『羊達の沈黙』とまっるきり同じだし。。。。この辺りアイデアぱくるのもいいけどさぁ、もう少しひねってほしかった。

新しいCGは一度開発するには莫大な費用がかかるらしいです、しかしその後そのCGを応用するのはあまり金がかからないらしいです、要領は同じでは?そこがこの映画のダメなとこでしょう。

しかし、これだけ堅苦しい社会派のテーマをコミカルに描き上げた監督に3点。そしてぎばちゃんの出世レースに+1点。役者達の演技は沈黙です。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (1 人)けにろん[*]

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。