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[コメント] スリーピー・ホロウ(1999/米)

この映画で一番怖いのは、犠牲者の人数に馬車の運転手がカウントされておらず、さらに遺体が発見(っていうか捜索?)すらされていない点。 2003年2月6日ビデオ鑑賞
ねこすけ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







ほのかな恋愛と、二段(三段?)落ち(と、言えるほどでもないけど)。魔女と幽霊騎士を盛り込み、グロテスクなのにユーモラスな奇想天外(と、言うほどでもないような気もするが)な映像が展開される。全編ダークな雰囲気に溢れているのにも関わらず、どこかお伽話のような雰囲気。しっかり伏線もあり、冒頭のパーティー会場の脇で愛しあっている謎のカップルすらラストに繋がっている。

案外想像していたよりもしっかりした展開で、ジョニー・デップのひ弱なキャラも引き立っていて、実に楽しめた。ただ、彼の「検死官」的な役柄をもっと生かして欲しかったというか、結局終盤に差し掛かると、検死などせず、助手と歩き回り手がかりを集めては、推理して・・・のお約束の展開。ここら辺りはいかがなものかと思う。面白いのだが、生かしきれていないといった不満感が少し残る。

結局犯人は「首なし騎士」ときたもんだ。さらに二段落ちで実は愛していた女性が・・・と思わせさらに三段落ちで今度はその義理の母。この三段落ちは結構好きで、結局首なし騎士を魔女が操っていたという、最強コンビ。

さらに、風車に騎士と「ドン・キホーテ」でも意識したような演出に思わず吹き出す。

確かに面白いけど、冒頭のNYの警察はどうなったんだよ?だとか、荷物を整理している時とか、馬車の中でチラチラみせた「自白させる方法」だとか、変な機械をほとんど使わず、結局使ったのは変な形の眼鏡だけ。

何か生かし切れず、ネタを完璧に映像化(脚本化?ストーリー化?)できなかったような中途半端さがあとに残り少し残念。

俺的にはあの変な機械で鼻の穴からドでかい発信機出してくれるとかして欲しかったのだが(笑)

しかし、それでもダークでグロテスクなのに、どこかユーモラスでお伽話のような世界観は見事。ティム・バートンにしてやられたといった感じ。

問題は脚本にあるんじゃないのか?

まぁいいよ。そんな消化不良があっても充分楽しめたんだから。

(評価:★3)

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