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[コメント] 見えない恐怖(1971/英)

視覚障害のヒロインというとヘプバーンの『暗くなるまで待って』を思い出すが、こちらはケレン味たっぷり。抜群のアイディアとカメラワークで見せる傑作スリラーなのだが、知名度が低め?なのは何故だろうか。
ガブリエルアン・カットグラ

**ネタバレ注意**
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 まず、ヒロインが死体に気付かずに普通に過ごすシーンが秀逸。BGMなし、思わせぶりなカメラワークで綴られるこの件(くだり)は、本当に怖い。裸足のハンデ(『ダイ・ハード』)や、一度は逃亡に成功したヒロインを助けたのが犯人の身内(実は違うのだが…)であるあたりは名作『悪魔のいけにえ』を彷彿とさせる。他にも、ミア・ファローの鬼気迫る演技や、犯人の顔を最後まで隠す演出(目の見えないヒロインの不安さを観客に伝えるためだろう)、英国の田園風景など、見るべき点が多い。

ただし…野暮を承知で言わせてもらうが、オープニングの映画館には反対。犯人の異常度を表現するために、残酷(または変態)映画を持ってくるのは安易過ぎないか。一映画ファンとして残念だ。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)けにろん[*] HW[*]

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