[コメント] PLANET OF THE APES/猿の惑星(2001/米)
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人間も言葉を話しているのでこれはリメークではないでしょう。
でも期待を裏切らない作品だったと思います。原作のあの衝撃のラストシーンを想像するとよっぽどでないと感嘆出来かねます。どうなんだろう、と思って観ていたらティム・バートンなりのどんでん返しを演出してくれていたように思います。
未来の猿の惑星に行ってしまい、過去に戻ろうとしたら、更に遠い未来に来ていた。しかも銅像から想像すると、そこはさっきまでいた猿の惑星。何がどうなったかわからへんけど、セード将軍が祭られていて人間は恐らく奴隷とされているのだろう(つまりあの時の反乱は失敗に終わったのだろうね)。更に宇宙から見た惑星は紛れもない地球。と言うことはさっきまでいた猿の惑星も地球、ということになる。それに主人公は気がついてショックを受けた。
これが言いたかったのだろうと思います。オリジナルはもっと簡潔に描いているのでその衝撃は大きかった。だけどこの作品はちょっと解りづらいかも。前作では地球と知って落胆するチャールトン・ヘストンの姿が印象的。今回は地球と知って自失呆然とするマーク・ウォルバーグが言葉を失って立ち尽くすという姿。衝撃度では前作に負けると思います。
ただ、私が驚いたのは高度に発展した更に未来の猿の惑星。まるで人間が作ったと同じような環境を、猿たちも作ったわけ。母船が不時着した頃の地球は、おそらく環境破壊のために自らの命を奪った、砂地のような地球だったと思う。これは人間の高度に発展した科学の進歩のせい。そこに母船に乗った人間と猿が住み付いて猿の惑星が誕生。そして知能を進化させた猿たちが、進歩を研げ作り上げたのが更に未来の猿の惑星。じゃあ、その先は・・・?
まるで人間が住んでいるかのような街並み。猿が絶対的な支配者となっている世界。これって今の地球と同じでしょ。と言うことは・・・?
やっぱりきっと猿たちも人間と同じことをしていつか滅ぶんだよ。
知識だけあると間違いを起こすね、どんなものでも。
ティム・バートンのこの皮肉。私はただただ苦笑するだけでした。
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