いわゆる「ロックンロール・スター」には夭折した人が多いです。むしろ早死にするとロック・スターになれるみたいな逆説さえ生まれそうです。

ギタリストでいうならデュアン・オールドマンとかランディ・ローズとか。すごい人はだいたい派手に若くして亡くなっています。

不謹慎ながら、逆に死ななかったためにファンの期待を裏切っているロック・ミュージシャンも多数います。誰とは言いませんが。

ロック好きなら、もしかしてそろそろ派手に死ぬかな？と思うミュージシャンが一人か二人はいるはずです。誰とは言いませんが。

だから、飛行機の場面で一瞬思いました。あ、このギタリスト死ぬなって。そして死後はカリスマ化されて一生ファンの心に残るギタリストになるんだと。主人公も一緒に乗ってるのにもかかわらず一瞬そう思ってしまいました。

まあ、メンバーが死んで商業的にロック・スターとして神格化されるより、主人公の心にペニー・レインという人が（美化されて）いつまでも残るだろうラストの方が確かに後味はいいです。

最初の方で雑誌の編集者が言ってた言葉。「音楽は人を選ぶんだ」

この映画もそうですね。この時代のバンドに詳しくない人や、ドラッグとかグルーピーとか出てきてもぴんとこない人は辛いものがあると思います。

私はこの時代のロックが好きなので楽しんで観ましたが、世代じゃないので思い入れも感動も何割か少ないはずなので、敬意をこめて★５にはしませんでした。