少し感傷的な要素が加わって、前作より失速した感じがするのは残念だが、それでも遊び心満載で楽しめた。

地下鉄のジェフ、束の間の相棒Ｆ、すごうでの郵便局員（仕分け係）、コインロッカー星人（？）、丸腰でも倒せるジャーラ（ちょっと名前の記憶が曖昧）。これらの身も蓋もないキャラに加えて、Ｚとムシ（というらしいエイリアン）の出番が多いのが嬉しかった。絶妙のタイミングで出てくる安全運転手も笑えた。たぶん、肌が合わない人は、これら全てが失笑の対象になってしまうのだろう。

でも、私はこの映画に、ある種の心地よさを感じる。何でもありの安心感。時々、地球も宇宙なのだということを忘れるが、この映画は否応なくそれを思い出させる。すると、人間も宇宙人ということになる。だから、少しぐらい人間ばなれしていたっていいじゃないか（←誰が？）、という気になるのだ。

つまり私は、単純にこの映画の世界が好きで、観ているだけで楽しくなれるお得な性格なのだ。前作も含めて、この映画を観れば、いつでもこの賑やかな世界に触れられる。ラストで開かれたロッカーと同じ。そういうロッカーは幾つあっても困らない。