[コメント] 紙の月(2014/日)
映画を見終った人むけのレビューです。
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少女時代の主人公が父親のお金を財布から抜きとり皆の分まで寄付をするシーンを観て、オレもなんか似たような事をしたなあと。
小学校2年辺りの時だったかな。夏休みに、母親の実家へ1週間遊びに行ってた時、近くの河原で時々見かける60代とおぼしきお爺さん。髭は伸ばし放題でいつもちょっと汚れた格好をしていた。その佇まいにどこかいたたまれない気分になったオレは「どうしても欲しいオモチャがあるから500円ちょうだい!」と叔母さんにせがんだ。今では貴重な五百円札を握りしめ、河原にやってきたお爺さんに「これあげるよ!」と強引に渡しその場を走って立ち去った(笑)
まあ、すぐに五百円は返され、そのお爺さんは近所の土建屋さんの親方だったって事でさ(笑)
でも、誰のお金だとかは子供時分にはあまり考えなかったなオレも。ただそのお金で食べ物でも何でも買って少しでも苦しさをなくして欲しいっていう。子供の時に実践してたんだなトリクルダウンを(違うか 笑) まあ、今じゃ「トリクルダウンなんかねーじゃんか!」と立場大逆転だが(泣・悔 笑)
本作に戻るが、少女時代の行為を成人してから突如思い起こし再発させたのには相当イタい女なのは間違いない。 でも「受けるより与える」事に喜びを感じる(若しくは使命感?)人種がいるからこその人間社会とも思うし、それによるバランスだとも思う(金も愛も)。彼女は苦しかったんだ。
タイでのラストシーン、ほんの僅かだけど、彼女の安堵ともとれる表情にちょっとホロリとしてしまった。
もう与えるだけは疲れたよね。今度は消せない月の元で愛を育み、感じるべきだよ。
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