トリプル主演と言える仲村トオルの犯人像には納得しかねた。戦場ジャーナリストとして紛争地帯に飛び込み親友を眼前で殺されたトラウマからの被害者加害者逆転惨殺行動に全く理解出来ないのはまあ置いとくとしても、あれだけ短期間に人を殺めといてその後22年なんの殺人衝動もなし(たぶん)にのうのうと看板ニュースキャスターに収まってるってあり得ないだろう。実際はとっくの昔にとち狂ってどうにかなっちまってるはずだ。ラスト、別荘の敷地内で刑事の妹であろう白骨体が発見されるが、それだけではなく幾体ものそれが発掘された！というならまだ「そらそーよ」と岡田彰布口調になったが(笑)

後、強烈な違和感だったのは、暴露本刊行握手会のキャーキャーとまるでアイドル状態な描写。 犯罪者が著書を出す事に反対では全くないけど、これじゃ「絶歌」を上梓したあの彼に熱烈な支持層がいるって、、、まさか監督はそんな風に思ってはいないだろうけど、、、。 まあ、犯罪者でもちょっと顔が良かったりしたらそのギャップに「なんかカッコいい〜」ってなるバカどもを揶揄してるんならまあいいけど。そう、ああ言えば上佑もそんな感じだったな。

まあでも、岩松了の「オレほんとはもっととぼけたいんだけど」な我慢演技に哀愁を感じたし、岩城晃一ヤクザの思いには分かるところもあった。