コメンテータ
ランキング
HELP

[コメント] ザ・ブルード 怒りのメタファー(1979/カナダ)

デビルマンにでてきてもよさそうだ。
クワドラAS

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







と言うのは表面的なことであって、内実はかなり怖い。精神を病んだ患者を缶詰め状態にし、博士がその悩み(怒り・不安・悲しみ等)を変幻自在の肉親役をもってカウンセリング、そして体にその感情の塊とでもいうべき腫瘍を出させてそれを研究・治療する。だがそれが予期せぬ事態へと・・・。もうこのワン・アイデアだけでもろクローネンバーグ印。やるな。

また、あの母親から生み出される小型フリークス(怪物化した腫瘍、若しくは具現化した感情)の神出鬼没ぶりも怖い。だが、何といっても幼稚園で子供たちの目の前で起こる先生撲殺シーンを平然と撮ってのける監督の才気(催奇)っぷりが凄い。この異常な空間は「ザ・チャイルド」を思い起こさせる。

そして、助かった女の子の腕に現れた腫瘍をじ〜っと映すラスト。その先代々続くのであろう「恐怖の連鎖」を匂わせてゾ〜っとさせる。

題材的にはかなり重いものがあるけど、この空恐ろしさ(特に男にとっては)には高得点をつけざるを得ないな。

(評価:★4)

投票

このコメントを気に入った人達 (0 人)投票はまだありません

コメンテータ(コメントを公開している登録ユーザ)は他の人のコメントに投票ができます。なお、自分のものには投票できません。