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[コメント] きれいなおかあさん(1999/中国)

「母と女」の混在が心に痛い映画
peaceful*evening

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







子供を産んだ瞬間から(身篭った瞬間からか?)、女は『』となる。乳を与え、排泄の世話をし、病気になれば心配し、ヨチヨチ歩いただけで涙を流し、子供を叱り、時には手をあげ、夜、寝る前に考えたり反省し・・・。

毎日毎日、頑張って模索しながら母親になっていく。

子供を産んだ瞬間から『優しい母親』になる訳ではなく、その積み重ねが母親となる訳で、コン・リー演じる母親は、そこらへんの気持ちの揺れが痛い程伝わってくる。

完璧な母親なら、あんな人込みで耳の聞こえない子を置き去りにしない。その後の事故でハッと我にかえり、必死で自分の子供を探し出したり・・・

お涙頂戴貧乏物語としてではなく、母と女の“うつろい”、そして子供の心がしっかり描かれていた力作。お国柄関係なく、母親なら多かれ少なかれこう悩みうつろうだろう。

しかし、どんなに頭に来ていても「あんたみたいな子供を連れてどこへ行ける?」のセリフは・・・ちょっとイヤだった。どんなに辛くても言ってはいけない言葉。でも片寄せあって生きている二人には、どんな言葉も乗り越えられるんだろうね。

子供にとって何が一番か・・・親と子のすれ違いはあれど、一所懸命であれば、いくらすれ違っても最後には一つになれると信じて私も頑張ろう。

☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆ 邦題『きれいなおかあさん』は、邦題だけじゃなかったのね・・・ピャオリャン、ママだもんな・・・何故そこをタイトルにしたのか? 母親は子供に綺麗だと言われると、俄然頑張れるものであるからか?

(評価:★4)

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