[コメント] ロッキー5 最後のドラマ(1990/米)
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コアなロッキー(あるいはスタローン)ファンの方が、ストリートへの帰結を素直に受け入れられる気持ちもよく分かるし、その点を批判するつもりは全く無い。というよりも、ドラマの在り方としてはむしろそれで当然というか、そこしかないよなという思いを抱いているのも事実である。
が、しかし、ごく一般的なロッキー・ファンとしては、この『最後のドラマ』のスケール感に納得いかなかったのも事実なのだ。
確かにロッキーのルーツを辿ってみると、このドラマに大きなスケールを求めるのはおかしいのかもしれない。がしかし、『ロッキー4』でも最後ソ連国民が彼を応援していたように、この時点においてもロッキーというドラマはすでに世界規模のものだったように思う。そのような状況下で一般庶民が望んでいたものは、スタローンには申し訳ないのだけれど、やはりそういう世界規模なスケールでのドラマの帰結であった。
そういう意味で当時の私にとってこの『最後のドラマ』はいささかスケールが小さ過ぎたというか、物足りなさを感じる出来であったのである。
***
時は流れ、現在劇場では『ロッキー・ザ・ファイナル』が公開されている。世評を聞くかぎり、概ね好評をもって迎えられているようである。本当によかったと思う。
聞くところによると『ザ・ファイナル』の制作は、スタローンがこの『最後のドラマ』に大きな不満を抱いていたことが根底にあるらしい。
今のところ私は未見だが、この『最後のドラマ』の不満がどのような形で『ザ・ファイナル』に反映されているのか、どんな『ザ・ファイナル』なのか、本当に楽しみにしながら劇場に足を運びたいと思う。
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