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[コメント] ヴィレッジ(2004/米)

映像作家としてのシャマランを最大限リスペクトします。
太陽と戦慄

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







全編にわたって風格のある映像と演出で、非常に素晴らしかった。特に、ルシアス(ホアキン・フェニックス)がアイヴィー(ブライス・ダラス・ハワード)に初めて愛を告白するシーンでの、夜の風景の美しさには息を呑んだ。ここでの二人の会話のやり取りも慎ましく緊張感に溢れていて、とても印象に残っている。

また、ノア(エイドリアン・ブロディ)がルシアスを刺すシーンの演出にも驚いた。音もなく刺さっていくナイフ。倒れるルシアス。自分の犯した行為に戸惑うかのようなそぶりを見せるノア、逃げ出すのかと思いきや再びルシアスの胸のあたりを刺す!この一連のシーンはとても怖かった!

最後まで思わせぶりな雰囲気で物語が進み、結局何が言いたかったのか分からないまま終わってしまうが、僕はこれはこれでいいと思う。映画のストーリーについてあれこれ解釈することには、僕はそれほど興味がない。それよりも、シャマラン監督の作品は映像の美しさや演出の緊張感そのものを評価してあげるべきではないだろうか?サスペンスとしてのオチの弱さや、ラストの呆気なさに不満を感じる向きもあると思われるが、そういう部分ばかりをあげつらって批判する人には、一体映画の何を観ているのだろうと思わざるを得ない。

(評価:★4)

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