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[コメント] 女は女である(1961/仏)

ゴダールってこんな楽しいラブコメも撮れるんじゃん!と驚かされる本作を見るたび、これはアンナ・カリーナの存在、当時のゴダールとカリーナの関係性があったからこそ成立した一度きりの奇跡だったんじゃないかと思えてくる。
太陽と戦慄

と当時に、カリーナとの別れによってゴダールが失ったものの大きさも分かるような気がする。そう考えると、楽しい映画ではあるが、改めて大きな感銘を受けた。

唐突に鳴り出してはブチブチ途切れる音楽、ガンガン挿入される字幕、後年の作品にもずっと受け継がれていく編集スタイルではあるが、私には『女は女である』こそその効果が最大限に発揮されているように感じられる。カメラがパンしてジャン・クロード・ブリアリとカリーナを交互に映しながら、2人の心情を伝える字幕を出していくところなんか実に見事だ。

なんだかんだうまくいかずすれ違い続けるカップルを描きながら、幸福感しか残らないラストの鮮やかさは特筆モノ。他にも充実したシーンばかりで、個人的にはゴダール×カリーナコンビのブッチギリ最高作。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)ゑぎ[*] けにろん[*]

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