[コメント] 生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言(1983/日)
タイトルは一度聞いたら忘れられないし、ずっと観たいと思っていた映画。疾走感溢れるオープニングにまずガツンとやられた。これは相米慎二の『ションベン・ライダー』に匹敵するぐらいの凄さ。
その後も森崎東の演出ボルテージは落ちることなく、否応なしに画面に引きつけられてしまうのだが、かといってこれが何なのか説明できる自信は全くない。原発ジプシーという社会的問題に触れてはいるものの、その一点のみにテーマを絞っているというわけでもないし、そもそも話がゴチャゴチャしすぎていてとにかく分かりづらい。しかし、その分かりにくさも面白さに転化してしまうほどの異様なテンションが森崎映画の得難い魅力なのだと思うのだ。
アイちゃんという頭の弱い娼婦の登場シーンなど、僕は不意を突かれて泣いてしまったぐらいだ。「アイちゃんですよ!ごはんたべた?」は忘れられない名台詞。小心者で気のいい教師を演じる平田満もすごくいい。『蒲田行進曲』での役柄ともダブるところがある。
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