人気コメント | 投票者 |
★4 | 吸血鬼(1932/独=仏) | 影を使った演出が素晴らしい。オーソン・ウェルズよりずっと早くこれをやっていたんだから凄い。シュールな映像イメージは今観ても全く古びていないし、終盤の舟のシーンは溝口健二ばりの幻想的な美しさで痺れる。 | ジェリー, Keita | [投票(2)] |
★3 | 火宅の人(1986/日) | 深作欣二は音楽のセンスが悪い、ということがよく分かった。 | ジェリー, ぽんしゅう, 直人, 埴猪口ほか5 名 | [投票(5)] |
★3 | バービー(2023/米) | ピンクが強調された作り物感溢れるポップな背景。その非現実世界の中で生身の人間が人形を演じる異様さ含め妙な味わいはある。歌やダンスのシーンが豊富なのも嬉しく、充分楽しめる出来だが不満も多い。 [review] | クワドラAS, ロープブレーク | [投票(2)] |
★4 | 人生劇場 新・飛車角(1964/日) | 序盤の展開はやや駆け足だが、それを補って余りある演出の素晴らしさ。混沌とした戦後日本を舞台に、鶴田浩二が時代に翻弄された者の悲しみを見事に体現する。佐久間良子も大木実も、皆とても切ない。 | ジェリー | [投票(1)] |
★3 | 影武者(1980/日) | 面白くなりそうな設定ではあるのに、各キャラを立たせることを放棄したかのような覇気に欠ける演出が黒澤らしくもなく、弛緩した空気が全編を支配。中途半端にモノクロ時代の残滓を感じる部分もあるのが、かえって衰えを際立たせてしまっていて物悲しい。 [review] | ジェリー, けにろん | [投票(2)] |
★4 | PERFECT DAYS(2023/日=独) | ヴェンダースさんにありがとうと伝えたい。 [review] | ゑぎ | [投票(1)] |
★4 | 首(2023/日) | ヒョロい風貌でイキりまくる加瀬亮の怪演が面白すぎるのだが、与えられた役割を十全にこなす木村祐一や中村獅童も適材適所なキャスティング。命の軽さ、それをギャグとして描く不謹慎さ。呆気なくもキレのあるラスト。大作時代劇でも北野武の持ち味は健在。 | おーい粗茶, DSCH | [投票(2)] |
★4 | アラビアのロレンス(1962/米) | やや変わり者って程度の飄々とした好青年ロレンスが別人のような形相に変貌していく過程をたっぷりと時間かけて描く。その狂気と屈折を表現しきったピーター・オトゥールの名演。清濁の両側にスポットを当てた、単純ではない人物造形が物語に深みを与える。 [review] | 緑雨, ぽんしゅう, けにろん, ダリア | [投票(4)] |
★4 | アリスの恋(1974/米) | 友達みたいな関係性の母子とイカれた周辺人物たち。ハッピーエンド風だが実際はそうとも思えないような帰結。敵対してた相手と仲良くなる展開も、それぞれのマトモじゃなさが際立つような描き方で妙に可笑しい。女性映画を撮ってもスコセッシはスコセッシ。 | けにろん | [投票(1)] |
★4 | ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013/米) | ショーマストゴーオンの精神ここにあり。 [review] | DSCH, けにろん | [投票(2)] |
★4 | トラック野郎・望郷一番星(1976/日) | 梅宮辰夫が野生のクマみたいで迫力ありすぎ。殴り合いの最中にカチコチの冷凍状態になってしまう文太と辰ちゃん。登場人物も全員アホなら演出もアホだ。ガキを引き連れてのトルコ風呂は今の倫理観だと完全アウトな表現だろう。ある意味貴重な映像と言える。 | けにろん | [投票(1)] |
★4 | 姉妹(1955/日) | 性格や考え方が大きく異なる姉妹のそれでも尚深い絆を感じさせる描写も良いが、映画は特に妹の一本気な正義感に寄り添っており、彼女の目線を通じて様々な理不尽への憤りを伝えている。小事件を積み重ねていく作劇に社会性をうまく盛り込んでいて見事だ。 | 淑, 寒山拾得 | [投票(2)] |
★3 | 長い灰色の線(1954/米) | 豪快に皿を割るパワー、一言も喋らないオハラという極端なキャラ描写が楽しい序盤が結果的には一番良かった。それなりに感傷を誘う場面はあるものの、物語に思い入れを抱ける要素は絶無。彼らが生きた時代の価値観と、現代のそれとの隔絶ばかりを感じる。 | 寒山拾得, けにろん | [投票(2)] |
★5 | フェイブルマンズ(2022/米) | 奔放で己の心に正直に生きる母を、葛藤しながらも許し受け入れていく主人公。スピルバーグが彼なりに真摯に吐露した家族への思いに感動。未熟な恋もいじめっ子との思いがけない心の交流も、一筋縄ではいかないが豊かな人生の一側面が見事に切り取られている。 | おーい粗茶, けにろん, 鷂, 淑 | [投票(4)] |
★4 | 暴動島根刑務所(1975/日) | この松方弘樹は理性もクソもない外道そのものだが、ひょんなことから表彰されてしまったりとか、コミカルな面もあって楽しい。北大路欣也の男臭さも良いし、大島映画ファンとしては佐藤慶が醸し出すインテリ系の冷酷さも堪らない。 [review] | 寒山拾得 | [投票(1)] |
★4 | パンダ・コパンダ 雨ふりサーカスの巻(1973/日) | サーカスとか雨とか暴走する列車とか、映画的に楽しい要素満載で全編見せ場しかない。1作目より更に素晴らしい出来。水没した街の描写、少女にして母でもあるという主人公の設定など、宮崎駿のブレない趣味を感じる。パンダの大小差が極端なのも可愛い。 | 緑雨, DSCH | [投票(2)] |
★3 | もののけ姫(1997/日) | 登場人物の行動原理が不明瞭・・・なのは以降の作品もだが、本作は堅苦しい作りで退屈。黒澤時代劇にも通じる世界観は悪くないものの、ギラギラ感や泥臭さが皆無な宮崎には物足りなさを感じる。この人が扱う自然との共生みたいなテーマはあまり響いてこない。 | けにろん | [投票(1)] |
★4 | 草原の輝き(1961/米) | 親からの抑圧による鬱屈を恋する2人が各々に背負ってしまったことによる不幸なすれ違い。貞操観念を過度に植え付けられてきたナタリー・ウッドが壊れていくプロセスには説得力を感じる。彼女の錯乱演技と美しい撮影が鬼気迫る印象を与える滝のシーンが凄い。 | けにろん | [投票(1)] |
★4 | レッド・ロケット(2021/米) | 現状からの脱却願望と少女への欲望に突き動かされたクズ男を、悲惨さの中にもどこか可笑しさを見出すような語り口で描くところが町田康の小説にも通じる素晴らしさ。底抜けにダメな奴というのはどこか憎めない愛嬌がある。ストロベリーもエロくて最高。 [review] | けにろん | [投票(1)] |
★4 | ぺトラ・フォン・カントの苦い涙(1972/独) | 憎悪と表裏一体の激しすぎる愛情。女主人公ペトラが一人の女に執着するあまり精神崩壊していく様子が、電話を待つシーンを筆頭にとことん痛々しく描かれインパクトが凄い。喋らない使用人の存在も謎めいており、彼女にズームしていくカメラワークがまた異様。 | ゑぎ | [投票(1)] |