[コメント] サイン(2002/米)
シャマランをヒッチコックの追従者、或いはどんでんミステリの語り部と考えるからおかしな話になるのであって、ロッド・サーリングの再来と考えれば腹も立つまい。そしてオレはヒッチコック以上にロッド・サーリングが好きなのだ。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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げに恐ろしきは世の「レッテル」効果で、『シックス・センス』一発で認知されたシャマラン監督に、世間は『シックス・センス』と同様の趣の映画を執拗に要求して憚らない。
しかしねえ、はっきり言って『シックス・センス』だって大概メチャクチャな映画でしたよ。だってガキが幽霊が見えるとか言い張って、それが大前提になってる物語だよ。何その電波映画。オレに言わせりゃ『サイン』の方がよっぽどリアリティーのある映画だよ。
A級バジェットで『バッド・テイスト』みたいな話をやってくれた『サイン』はオレにとっては明白にゴキゲンな映画で、オレは「水に弱い宇宙人なんかおかしい」とは一切思わない。水に弱い宇宙人がおかしくて幽霊が見えるガキは全然おかしくないというところで思考が止まっていては、どうにも勿体無いとオレは思うのだ。おかしくてもいいんですよ。おかしくなくてもいいんですよ! 『シックス・センス』でも『サイン』でもどっちでもいいんだけど、オレはマジに観てもシャレで観ても突っ込みながら観ても泣きながら観ても楽しめる、多層的に面白がれる映画ばかりせっせと作っているシャマランという監督の面白さを面白がりたいだけだ。稀有な作家ですよ。たいしたもんですよ。
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