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[コメント] 評決のとき(1996/米)

アメリカの殺人犯の裁判には「死刑」か「無罪放免」かしか選択肢が無いのか!?『英雄の条件』もそうだけど、サミュエル・L・ジャクソンの法廷ものっていつも途中で議論がどこか歪んでる気がする。
HW

人種差別問題、司法問題・・・さまざまな社会的テーマを織り交ぜながらも、この映画は大切な問題を一つ忘れている。殺人という問題についてだ。故意の殺人という重大な罪が他の議論で覆われ、極めて曖昧に扱われている。

本来あの国の大半の方々の根底にあるはずの「汝、人を殺すなかれ」という神の言葉は諸問題の前で忘れられてしまったのか?もちろん強姦も神の法で禁じられた行為だろう。そして共に全ての人間社会でも禁じられた行為だ。だが、破られた法に対して同じく法を破り挑むのでは怒りの連鎖を生むだけ。その連鎖こそ現在の世界中のあらゆる問題の正体でもあろう。

結局の所、浅く見ず、深く読めば色々考えさせられるという点では問題作とも言えるのかも知れないが・・・。そういった意味で、この作品のみに満足せず、同じようなテーマを扱った様々な作品をより多く見ることを皆さんにオススメします。

(評価:★3)

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