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[コメント] ペパーミント・キャンディー(1999/日=韓国)

逆行形式による問題のすり替え。遡って行く事で見えてくる物語ではあるが、遡りでもしないと納得させようが無いだけ。この辺りは、好みの問題なのかもしれないが・・・。
HW

**ネタバレ注意**
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肝心の事件や、主人公がまだ純粋な青年だった頃のシーンを終盤に見せる事で、あたかも兵役や警察での体験が彼の人生を狂わし、自殺に追いやったかのように思わせるのは卑怯な誤魔化し。これは確かに逆行形式じゃなきゃあ出来ない、順を追って描かれていたら共感の余地が無いからだ。そりゃあ、我々の生活でも、ちょっとした事の積み重ねが現在の自分を形成し、未来を左右しているのは事実だろうけど、10数年も経ての自殺を「ここがそもそもの始まり」と言い張るのは無理がある。序盤に自殺の直接的な原因として少し触れられた、借金地獄に陥っただの、共同経営者に裏切られただの、という話はそれ以上触れられず終いだし、結局基本筋と無関係な出来事だろう。

韓国の軍人政権時代は多くの不幸を生んだだろうし、その不幸は決して「過去の出来事」だけで片付くものではないハズだ。題材は大変興味深いし、それを描こうという志はとても評価したい。しかし、これでは描き方に難があり過ぎるのだ。せめて発端とも言うべき、少女誤射のシーン。あの主人公のマヌケっぷりだけでもどうにかならないものか?あれを兵役やら全斗煥やらの責任にしようというのはさすがに強引。重要な問題だけにもっともっと練りこんで欲しかった。俺には、残念ながら、時代に翻弄された悲しき男の物語というより、自分の非を認めない男の手前勝手な言い訳話にしか見えなかった。

(評価:★2)

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