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[コメント] 硫黄島からの手紙(2006/米)

ドブネズミのように
グラント・リー・バッファロー

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







周りが無残に戦死し自決していく状況下にあって、ドブネズミのように這い回り逃げ回る西郷の姿は、『戦場のピアニスト』での主人公の描写を思い起こさせた。

太平洋戦争はまだ「歴史上の出来事」とは言いきれない生々しさが残っている。だから、その部分に関しての論評は控えたい。不謹慎な言い方かもしれないが、死に損なう一兵士に関する話として私は本作を鑑賞した。死に損ない生きていたからこそ見えてくる風景がある。人生のロスタイムを描く最近のイーストウッド作品であることは疑いようがない。

(評価:★3)

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