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[コメント] がんばっていきまっしょい(1998/日)

現在進行形でも成立するところを敢えて過去という設定にした、そうした距離感が作品全体においても貫かれていく。彼女たちの「かつての」荒ぶる日日を、感傷的になりすぎずに追っていく。良きにつけ悪しきにつけ日本映画の嫡流。
グラント・リー・バッファロー

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







考えてみれば構成自体は、少年たちが死体を捜しにいくアメリカのあの作品(←自主規制)と類似している。ただ、あの作品が主人公たちのその後を少しだけ描いたのに対し、本作では主人公たちのその後の描写はまったく避けている。そのあたりも本作独自の距離感なのだろう。ただあの「現在」の描写で唯一わかるのは、ボート部が使用していたあの旧館はその後使用されておらず、当時の彼女たちの匂いがほんのわずかながらも残存したままであるということ。そういえば、話の筋がまた「現在」の部分にもどることは実際にはなかったのだが、エンドロールが流れるなか、なんだか「現在」に回帰したような感じがした。

(評価:★3)

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