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[コメント] パコと魔法の絵本(2008/日)

中島哲也は、美女に恨みがあるのかと思っていたが、美少女は好きらしい。
マーヴィン

前作『嫌われ松子の一生』で中谷美紀を散々に扱った中島哲也は、今作では小池栄子を悪意たっぷりにデフォルメしている。

私は、彼の映画作品における女優の扱いは大嫌い。 崩したい、壊したいと考える気もわからないではないが、女優が嫌がるであろうピンポイントを突く"嫌らしさ"が鼻につく。 こと女優の扱いに関してはラース・フォン・トリアーに通ずる"悪意"のようなものを感じるのは私だけだろうか。どっか屈折してるよ・・・。

初めて作品中で徹頭徹尾「美しく」描いたのがアヤカ・ウィルソンだけだというのは、彼のこれまでの人格形成の経過を垣間見るようである。

作品は、2004年にPARCO劇場で上演された「ガマ王子とザリガニ魔人」を超えるものではなかった。舞台における制限は、この映画で示した表現で開放されるべきではなかったと私は思う。つまり、劇中の「空想の世界」は観客それぞれの想像力に委ねるべきだと思うからだ。

しかし、さすがは中島哲也。観客の想像力を遥かに超えた映像世界を創造している点は賞賛したい。舞台とは不可逆な独自の作品を作り上げたといえるだろう。楽しめた。

(評価:★4)

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