[コメント] トリコロール/赤の愛(1994/スイス=仏=ポーランド)
すれ違いは、同時につながりでもある。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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「赤の愛」ではことさらすれ違いが多く表れている。
当然ラストの事故、ドーバー海峡、ガムの広告、犬、ボーリング、法律書、裏切り、電話、テレビ。すれ違いという言葉では表現できない、空間的、時間的一致。
情熱の赤ではなく、博愛の赤。老人の変化はやや安直ではあるが、バランティーヌが何かを与えたのは確かだ。彼女は暖かさを持った女性として描かれている。だから広告で赤に包まれているのだと思う。
老人はバランティーヌに会って初めてつながりの中に自己を置くことが出来たのではないだろうか?
ラストは3部作の主人公たちのその後として捉えるのではなく、発想を逆転させて3部作は事故の中助かった人々の物語として捉えたほうが自然で、作品を楽しめるでしょう。
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