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[コメント] ソドムの市(1975/仏=伊)

二度と見たくはないが。
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とにかく気持ち悪い。よくレンタルビデオショップにあったものだ。

この映画には普通の物語映画にあるような展開、時間の流れは存在していない。糞尿地獄から見てもどこから見ても変わりはない。いいたいことは、人間の常識の限りない脆弱さにあると思う。ある考えにたったものにはわれわれ一般人の想像もつかないことに快感を覚えるらしい。常識などいとも簡単にひっくり返ると思う。だがいかなる文化においてもそんな狂気を野放しにして置いては社会が崩壊してしまうから各個人の内側へ封印されているだけの事だ。狂気を抑えられないものは犯罪者になるのである。いかに現代日本人が文化的な生活を送っていようとも、仮にとんでもない戦争がおこったらまさしく戦争映画的なことをしてしまうかもしれない。

が、狂気に能動的な対象がある場合、その対象となった人間はたまったものではない。正に地獄、地獄、地獄ある。この映画はわれわれ鑑賞者と、奴隷となった人々とが同じ立場に合わされたような感覚に陥ってしまい(大多数は苦しみを受ける側の視点で)、それがこの映画を限りなく不愉快にしている原因だと思う。

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)甘崎庵[*] 太陽と戦慄[*] torinoshield[*]

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