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[コメント] 現金に体を張れ(1956/米)

クライマックスがなが−−−−−い!
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**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







この映画の成功は

1.時間・構成の巧さ、

2.音楽、

3.どんでん返し、によるものだと思う。

******

1.時間の流れに細工がしてある映画はそれほど多くはないだろうが、面白さがある。本作品ではその構成の仕方が良い効果を出している。というのは後半の犯行の描写は時間軸を無視し、メンバーそれぞれの見せ場である時間を組み合わせたものであり、それにより犯行が多面的に映し出され、加えてクライマックスという緊張感溢れるシーンを非常に長く持続させることになっているからだ。

2.この映画では極めて多くの場面で音楽が使われている。特に後半。犯行の際に打楽器系の歯切れの良い音楽が使われ、映像との見事な相乗効果になっている。クライマックス的な音楽を流し続けることによりある意味クライマックスを「作り上げている」ともいえるかもしれない。

以上のように、クライマックス=目が離せないシーンの作品に占める比率の高さがこの作品の特徴であり面白さである。

3.どんでんがえしに唖然。一つずつピースを丁寧に嵌め込まれたパズルを思いっきりぶちまけたような現金の舞いには爽快感すら覚える。更にラスト。テクニックの秀逸さとセンスの良さによる高度な娯楽作品だ。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)Orpheus chokobo[*] kaki[*]

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