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[コメント] 百円の恋(2014/日)

黒いパンティーを見ても欲情しないくらい、クソニートに徹している安藤サクラに圧巻。前半の姉妹喧嘩はちょっと怖かった。周りの物(食器だったり)を蹴散らす度合いが本気なので観てる僕はドキドキしました。
ギスジ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







すみません、割とどうでもいいピンポイントなシーンだけを書きます。

バカ男に振られた一子が、「自分にはボクシングしかない!」と、真剣にボクシングに打ち込みながらバイトをしてるとき、ある事件が起きるんです。元店員で店の金を盗みクビになった事のあるババアが、店の裏に置いてある余った弁当を毎日もらいにくるのです。困った店長が、余った弁当を色んな所に隠すんですが、一子がババアに弁当のありかを教えてしまうんです。可哀想と思ったんでしょうか。それとも「けちくさいな」と思ったんでしょうか。見かねた店長は余った弁当をゴミ袋に入れ食べられない状態にするんです。店長は一子に「残飯がほしかったらいくらでもあげていいぞ!」残飯が入ったゴミ袋を見せつけるんです。一子は何を思ったのか店長を殴ってしまうのです。

コンビニの店長を殴った時、僕は「ああー!」と大声を上げてしまった。殴った瞬間「一子のボクサー生命は終わった…」と思った。一子は1発じゃ足らないらしく、構えながら2発、3発と店長を殴り続けます。世の中アホな男だらけで不満があるんだろうがさ、戦意喪失な男を何度も殴るなよ。映画では店長が警察に通報する事もなく何事もなかったんですが、この映画のスタンスとしてバカ店長を殴る事で笑いを取るシーンだったんでしょうね。しかし僕は笑えませんでした。むしろ怒りがこみ上げてきて…、ふざけんなよ。元はと言えばババアに弁当をコソコソあげてたのが理由じゃねーか。あんなホームレスみたいなやつが店の前にうろうろされて困ってんだよ店長はさ。子犬に餌あげるのと一緒じゃねーんだよ。売り上げに響くんだよ。しかもクソババアに包丁で脅され店の金盗られちゃってさ、店長散々じゃねーか。

映画のポイントとしてそのシーンは重要ではない。語るべき所はそこじゃない。しかし僕はそのシーンに無性に腹が立ってる。あの描き方だと店長は完全に悪者なんです。余った弁当なんだから、欲しい人に上げればいいじゃない。そんな声が聞こえてきます。分かるんだが、分かるんだが、あのババアに弁当を上げるのは許さない。だって店の金ちょろまかしてさクビになってる奴にさ、コソコソ店の裏でウロチョロされたら売り上げ盗まれかねない。しかも実際包丁で店の金盗まれてるし、やっぱり狂ったババアじゃねーか。それを阻止しようとしている店長に、あの描き方は悪意があるよ。かわいそうじゃねーか。

あと、ボクシングを始めたことで一子が心身とも変わったのは事実。その前のクソ同僚に「暴力」によってホテルでレイプされてしまうんですが、「コイツを殴ってやる」といった行動はその時の一子には無かったんですよ。やられるがままの自分の無力さにくやしかったでしょう。しかしボクシングによって「力」を手に入れた一子は店長を殴るんですよ。ここからは僕の偏見なんですが、やっぱり圧倒的な力を手に入れた人は、相手を暴力でねじ伏せるんだなと思ってしまう。逆に喧嘩もしたことが無い僕には未知の領域で、どこかで憧れもあるんです。しかしこの映画に出てくるボクサーは簡単に素人を殴るんですよ。この映画を鵜呑みにする訳じゃないが、そんな連中とは知り合いになりたくねーな。と思います。なんかあったとき殴られるんじゃないか。とやっぱり思っちゃう。なんでこの映画は、本編と関係ない所で僕には相当印象悪いです。

(評価:★2)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ロープブレーク[*]

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