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[コメント] プレステージ(2006/米=英)

5点か0点か一瞬迷ったけど…
ミレイ

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







確信を持って5点にします。 明かしてみれば「なんだよソレ〜」というネタをさも大仰にやってみせるのがマジシャンというもの。 そんなガッカリな真実を滑稽な程必死にもったいつけて隠し続ける男達。 明かしてみればたいしたことない真実を涙目で追い求めて本当の『魔法』にたどり着いちゃうという力技は、一瞬くだらな過ぎて0点つけたくなるくらいピキッと来た。でもそれがマジックなんですね。タネがどれ程下らないかとか、真実味がどうとか、そんなことはこの2人のマジシャンにとってはどうでもいい。 目の前の憎いあんちくしょうの目を眩ませられるなら、金もプライドも指も命もいらないもんね!!

ライバルも、観客も、家族も、恋人も、仲間も、仕舞いにはこの映画の観客まで、最後まで煙に巻こうとする映画の中の2人と、あと監督。

これをオチがいまいちなトンでも映画と評する人はきっと沢山いるだろうけど、それは私たちが手品師に「あり得ない奇跡を起こせる人だ」と期待してるからだろう。 それこそ、監督の術中なのだ。 ハンドパワーはないんです。水鳥は水面下では死に物狂いっす。 むしろオチは下らなくないと、この映画は駄目なんです。 マジシャンの真の悲哀を初めて見せてもらいました。

演出も正に手品そのものな辺りが最高にニクイ。 まるで手品そのものが映画になったような、他にはない映画でした。 マジシャンを魔法使いと思っていたい人には、オススメできない映画です。 私は大好き。

(評価:★5)

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このコメントを気に入った人達 (4 人)プロキオン14[*] IN4MATION[*] 炭酸飲料[*] uyo[*]

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