[コメント] ユージュアル・サスペクツ(1995/米)
謎解きするとバカを見る。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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(ネタバレ注意!)
ふつう‘謎解きもの’が与えてくれるカタルシスは、最後にアッと意表をつくような結末を迎えたとしても、それまでバラバラだった事実の切れ端が‘一本の糸’できれいにつながる快感にある。 ところがこの映画で 観客に与えられる‘事実の切れ端’の大部分はヴァーバル(ケヴィン・スペイシー)のでっち上げなのだから、いわゆる‘謎解きもの’のカタルシスは感じられない。
観客を“騙す”映画としては『スティング』などがあるが、『スティング』の場合、観客は肝心の事実を見せられなかったことによって‘騙され’るけれども、ウソの場面を見せられることはない。 それに対してこの映画は、観客にウソを流して観客を“騙す”のだから謎解きも何もあったものではない。 ウソをつかれるのが快感というのでない限り、またアカデミー賞の‘権威’を無条件に有難がるのでない限り、「何これ?」と云う他はない。
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