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[コメント] 空山霊雨(1979/香港)

 雨が訪れたあと、空は澄んだ青色をしていた。
にくじゃが

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 アクションを期待してみると思いっきり肩すかしを食うけれども、これはこれで面白い。白狐とその手下が寺を探る時の、ふすまのほんのちょっとした陰や縁の下など、ロケ地の使い方がうまいのはおおキン・フーと思わせる。おなじみシー・チュンが煩悩に溢れてそうな坊さんを演じるのもおかしいし、偉い坊さんが読経の最中にお供の女に行水をさせるという苦行もとても珍妙。坊主たちの反応が笑えるなあ。すごい修行だよまったく。他にも最高権力者になりたいだの飯が足りないだのまったくなんて人間くさい坊さんたちなんだ。だからこそドラマとして成り立つんだけどさ。

 この修行の成果があまり表れていない坊さんたちに二度雨が降り、問題は表面化し、そして落ち着く。本当はどうだか知らないけれども、あの空はあまりにも青く澄んでいた。キン・フーは自然の使い方を心得ている。

(評価:★4)

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