[コメント] オペラ座の怪人(2004/米=英)
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いやミュージカルってそういうもんだとはわかってるんですよ。「愛してるー」だの「悔しいー」だのって言うために、5分かけて1曲歌うもんだってのは。でもそれを映画でやろうとするんだったら、冗長になるのは否めないじゃないですか。まして舞台と比した時には明らかに「生の迫力」が失われてるわけですし。そこを「そのまま」で押し切ろうとした結果、最近の『シカゴ』や『ムーラン・ルージュ』、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』、『サウスパーク 無修正映画版』などのミュージカル作品と比べると、どうしても「薄く引き延ばした」感のある2時間半になってしまったように思います。好き嫌いは別にしてね。
また、薄く感じたのは個々のキャラクター設定によるところも大きいです。僕はそもそもこのお話をよく知らなかったので、ファントムがオペラ座に住み着いている理由を「事故で人前で出られない顔になり、その恨みを抱いてオペラ座に住み続けている元俳優」とか勝手に妄想してたんですよね。いや、これはホントにこっちの事情なんですけど、とは言えそれが「生まれつき」とか言われると「そのまんまかよ!」とか突っ込みたくなるわけですよ。名作に文句を言ってもしょうがないのですが、もうちょっと怨念とかドロドロした物語が良かったなぁ。
まぁその他の登場人物の行動などを取っても、全体的にもう一つ理由付けが足りない展開が多かったように感じました。クリスティーヌが舞台上でファントムの仮面を剥ぎ取るシーンとか、「えぇ!? 何てことすんだよ!」とか普通に思うし。いや、何となくはわかるんですよ。何となくね。だけどその辺は何となくじゃいかんと思うのですよ。
きっとこの辺りも含めて、舞台で観ればかなりしっかりと押し切ってくれるんでしょうね。観る順序を間違えたのかなぁ。
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