なんて海がきれいなんだろう。

あんな海を知ってる人と、そうでない人の間には根本的な違いがあるんだろうな。あんな海の近くに住んで、イルカと遊んで、あとは小さな家があって、食べるに困らない程度のお金があれば、他に何を望むことがあるだろう。 深い海の底は、宇宙と同じくらい解明されてないことがあって、宇宙と同じくらい暗くて不思議だ。

ラストは切ないけれど、ジャックにとってはそれがいいのかな、とも思いました。ケーブルを離した時のジャックは何かから解放されたように幸せそうだったから。

けれどジョアンナはさぞかし切なかったろうと思います。でも"Go and see,my love"(字幕では「私の愛を見てきて」だったけど、そうではなく「行って見てきなさい、（愛する）あなた」）と自ら言ったこと、「さよなら」ではなく「行きなさい、見てきなさい」と言うことで母性的な感情でジャックを手放したのだと思う。

他の方々も書いてますが、青い海には何ともいえない魅力がありますよね。 以前、男鹿半島から津軽半島まで車で北上 していた時、海水パンツをはいた少年がたった一人で透明な海の上にのんびり浮いていました。あの辺りの海は水は夏でも冷たいけれど本当に透明で、人もほとんどいません。あの少年のことは車上から一瞬見ただけなのに、今でも思い出します。いつか私もあの海で泳ぎたいと。

余談ですが、私の父がジャック・マイヨールのＴシャツを着ていて 「それどーしたの？」と聞いたら、本人にもらったとのこと。 なんでも日本に来た時に幕張のイベントで会ったそうなのです。大変な女好きだったと言ってました。 映画のジャックとは違うけれど、それはそれでなんとなく納得するものがありました。いろんな女性の間をすいすい泳いでる感じで。 亡くなられたそうですが、海を愛した人は、死んだ後も海の泡となって永遠に海にいるんじゃないかな。