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[コメント] スーパーマン II 冒険編(1981/米)

1作目よりも、見せ場が充実して楽しめる娯楽作品になった。レックス・ルーサーの存在が、映画にとって刺激的なスパイスになっている。キャラクターへの愛着度がかなり高まった。(2006.08.22.)
Keita

**ネタバレ注意**
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 1作目に比べると、ユーモアが減った感は少し寂しいが、前作で広げた風呂敷をこの2作目はうまく拾い上げ、楽しませるポイントの多い娯楽映画に仕上がっていたと思う。

1作目ではスーパーマンに相対する敵が存在しなかったが、2作目ではゾッド将軍ら3人の悪人が登場することで、正義対悪というわかりやすい構図が生まれた。バトル要素が多く加わったことで、エンタテインメントとして非常にわかりやすくなった。日本の少年漫画が、バトル要素を強めることで展開が大きく動き、人気が上昇することと似ている図式だ。

 スーパーマンの葛藤も、1作目では序盤のヒーローとしての目覚めにとどまったが、2作目では愛する女性のため超人的な力を捨てる葛藤も描かれる。それが、三悪人の襲来で地球に危機が迫ることと並行して描かれ、スリリングな展開になる。

全体として飽きさせない作りになっており、正直僕は1作目よりもエキサイティングな映画だと感じた。冒頭のエッフェル塔のエピソードから始まり、ナイアガラの滝や、ハンバーガー屋のエピソードなど、話の展開と合わせて楽しめるエピソードが多い。

 また、実は一番の収穫として、ジーン・ハックマン演じるレックス・ルーサーの躍進がある。悪役なのだがどうも憎めない、すごく面白いキャラクターであり、善悪ふたつのスーパーパワーの間でなんとか存在感を示そうとするその姿には、非常に愛着が沸いた。

何度も「殺れ」と言われているのに殺されないことも彼らしい。スーパーマンにも信用してもらえず、結局どっちつかず、しかも映画のクライマックスではどうなったかすらわからないというのも彼らしい。いなくても話は成り立つが、レックスの存在はかなり良いスパイスになっている。

(評価:★4)

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