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[コメント] 2010年(1984/米)

これを観ると、改めて『2001年宇宙の旅』と、その映画を作ったキューブリックの特異さ、偉大さを感じる。『2001年』はあと100年はその価値を保つと思うが、これはもうすでに陳腐化してしまっている。
4分33秒

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

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個人的に、「神」またはそれに匹敵する存在が、不特定多数の人間に「言語的かつ明快なメッセージ」を提示してしまうエピソードが含まれているストーリーは大嫌いだ。

今まで生きてきて、神は私に全く何の啓示も回答も授けてくれていない。…逆に、「神などいないのだということを信じよ」というメッセージ(あるいはメッセージが「ない」ことにより感じ取れる印象)なら、今までに数え切れないほど受け取っている。そういった「永遠のジレンマ」を、安易な創作で解決されてしまうと、非常に興ざめするのだ。思いあがりではないか、とさえ思う。(そのあたり、キューブリックはさすがに分かっていらっしゃる。)

この映画のラストもまさにそれ。原作は読んでいないのだけど、あれって原作通りなの?ずいぶんとまあ分かりやすい、ご丁寧な神サマだこと!英語でメッセージを送ってくれちゃってさ!…バカみたい。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (3 人)ペペロンチーノ[*] じぇる[*] べーたん

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