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[コメント] アナと雪の女王2(2019/米)

はっちゃけているようでしっかり者の妹、責任感が強く内向的なようでぷっつんする姉。色々ご都合でも、ストロングな姉妹のキャラクターが歌に乗るシークエンスには魅力があった。
kiona

二人のキャラクターで押せばよかった『エルサのサプライズ』はハッピーな短編だったと思うが、このパート2には長編の難しさと続編の苦しさが滲み出ている。

フィフスなエレメントはSF映画の黒歴史だと個人的には思っているのだけれど、本作でもいったい何と戦っているのか、何のための苦難なんだかよく分かんなくて感情移入致しかねる。前作において書割に貶めた両親の死を引っ張り出してきちゃって、そんなご都合がまかり通るほど物語は甘くないのであるが、さらに分厚いことには取ってつけたとしか思えない陰謀話に、これまた分断をちらつかせようとする。

わたくしは差別主義は持ち合わせておりませんが、分断やマイノリティの問題を持ち出して一段上がった気になっている昨今のエンターテイメントには本当に辟易しているのでございます。ほどほどに持ち出して和解に漕ぎ着けようとする予定調和が商売の言い訳にしか見えないからだ。前作の勧善懲悪よりひどい。おまえら、王子を肥溜めに叩き込んだこと忘れたんか……? 忘れてないどころか、王子の氷像にナカユビ突き立てるエルサの独善には慄然とした。

と、大人げなく怒る両親に、我が娘たちは辟易しておりましたが、あーだこーだ言いながらもいっしょにディズニーランドに行けばいっしょにはしゃぐ両親の義憤などたかが知れていることはもう先刻ご承知なのかしら。

彼らが乗っかるのはバエる世界のド真ん中でシャウトするヒロインの快感であって、物語はもとより言い訳に過ぎないのだ。色々思うところはあっても、否定などできぬ……我が身を省みればなおのことだ。躊躇なく快感を追及する超絶技巧のCGとエモいスコアのクオリティは抜群なんだが、だからこそ思うのは前作、就中レリゴーにあってこれらを下支えしていた築城のモチーフは傑出していたんだな、と。ていうか、いくらなんでも Into the unknown て、プッツンしすぎだろエルサ……その言い訳がフィフスなアレって……! かくのごとき映画史を通じたモヤモヤなど娘たちには伝わるはずもなく、もやもやするパパの一日@コロナ鍋。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)プロキオン14[*]

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