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[コメント] ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘(1966/日)

ネーミングだけでももうちょっと何とかならなかったものか。エビジョリアンとかいろいろあるでしょうに。
kiona

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







 ずぼらな福田ゴジラ。本多ゴジラをすべて見ていたであろうこの人は、全くと言っていいほど本多ゴジラの性質を引き継がなかった。

 あまりにも違うので、自分は却ってこの人のゴジラを嫌いになれない。初代の暗い影はもはや高度経済成長の陰に身を潜めて、ゴーゴーダンスを始めてしまった。そうしたのはゴジラではなく、日本だったのだ。何の苦悩も知らない活劇演出は、イタコを連れてきてコントを展開し、宝田明は銀行強盗(!)として、平田昭彦はサディスティックな独裁者(!!)として出てくる。生真面目な本多演出と異なり、相応に軽妙で、子供向けと割り切るなら自然な変遷だったのかもしれない。

 あるいはこの激変を可能にしたのは、脚本家関沢新一の柔軟性というか、間口の広さだったのだろうが、最後の台詞ばかりは痛恨だ。

「これからは核も使い手の心次第だな!」

 初代ゴジラの理念をものの見事に無化してしまった。呆れたことに、これと同様の台詞は『ゴジラ対メガロ』でも繰り返される。

 福田ゴジラ・・・つっこみどころが満載。皆さんも試しに楽しみ方を変えてみては?

(評価:★3)

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