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水那岐さんのコメント: 更新順

★4ラッキー(2017/米)この世から消え去ってしまうのが怖いから、人はこれから行く「天国」なるものをでっち上げる。主人公ハリー翁は、そんなもののない「無」のみが待つ有限の人生と折り合いをつける必要があることに納得している。だからラッキーは笑うのだ。 [review][投票(2)]
★3喜劇 “夫”売ります!!(1968/日)徹頭徹尾カッコつけの佐久間良子が鼻につく。自ら立ち上がった森光子には正当な報酬が払われていたのだから、この話を「喜劇」として終わらして欲しかった。 [review][投票]
★3アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017/米)酷薄で蓮っ葉なヒロインを表わすのが、大股開きに腕組みポーズであり喫煙なのだろうが、その魅力に突っ切るメソッドがあるならばそれはハッタリと偽悪ではないか。創作上の無責任な作為に走るならば、環境に歪まされた怪物を描けばそれは大きな傑作への道かもしれない、ともいえるのだ。スキャンダラスさを実話の枠から解き放つ危険性は判るものの、俗悪な事実改変もまた映画だ。[投票(1)]
★4機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星(2018/日)前回とはうって変わって戦争映画らしい場面構成。コミックスに忠実な展開ゆえ文句は挟めないが、若い観客の「これを前回に先回ししていたら…」という声が聞こえてきそうだ。でも、結局安彦ガンダムの映画化はここまでが限界だろう。 [review][投票(1)]
★3オー・ルーシー!(2017/日=米)恋情の不可思議な効果を、否が応でも見せつける演出が馬鹿にできない。寺島しのぶというすでに若さに疲れ恋を追うことをやめたような女は、恋の渦中にあってとろけ果て嫌悪感をもよおすような人格の変化を見せるが、場面によっては彼女が可愛らしくみえるシークェンスすらあることに自分は戦慄をおぼえた。それこそが恋の怪物化だ。[投票]
★2わたしは、幸福(フェリシテ)(2017/仏=ベルギー=独=レバノン)ふてぶてしさ、というものが生きるために必要である状況下で生きるヒロインには、先進国のかつての女性たちのように微笑みを売り歩くかのような表情は必要ないのだろう。そのヒロインの行動を追うこのフィルムにあって、抑揚のないドラマは自分にとっては無表情女が手を下す些事の羅列に見え、エモーショナルな快感は得られなかった。そんなことはおり込み済みなのかもしれないが。[投票]
★2私は絶対許さない(2018/日)だらだら続く主観撮影シーンがいかにも素人じみている。そして性的虐待の問題提起のつもりが、「好き者ヒロインの自業自得」に見えてしまう監督のオトコ目線の不変も酷い。細部に目を移せば、隆大介の人のいいヤクザはいいキャラ。一方で佐野史郎に「こうした」役割をあてるのは十年一日のようで、安易なキャスティングが惜しまれる。[投票]
★4喜劇 大安旅行(1968/日)シリーズ第1作では、フランキーと伴淳は親子の関係。双方とも基本の演技を存分にこなせる身でドタバタを楽しげに演じている。この重層が喜劇の厚みを生み、スケベ親父の伴淳が機関士として仕事の鬼の顔を覗かせる。もちろんフランキーも情熱をもって仕事し、ときに妄想に身を委ねるのだ。この重みが物語の緊張を保持してくれたが、重すぎると判断されたのだろうか?今作後は見られなくなってゆくのが残念。[投票(1)]
★3パシフィック・リム:アップライジング(2018/米)特撮だけを眺めているならそれはそれで愉しい。オタク的な見方で観れば十分に堪能できるだろう。だが、「オタクが映画を創る」のは別に構わないにせよ、「オタクのために創る」という方法論でゆくのはどうだろう。もうすっかり先細りが見え始めているじゃないか。 [review][投票(1)]
★3夜明け告げるルーのうた(2017/日)人間の少年少女の描き方など魅力的なものがあるし、演出家の訴えたいことも掬い取れるのだが、そのスタイルが残念ながら独りよがりなのだ。だから大人たちの意識は薄っぺらだし、博愛の使徒である人魚たちも何を思い生きる存在かが判然としない。というより、湯浅政明の描きたいこと以外、例えば意味ありげに散りばめた伏線すら綺麗に回収できなければ会話で片付ければよい、と処理する体質が露呈している。[投票]
★3娼年(2017/日)情事場面が映像の1/2を占めるこの作品にあって、役者魂を見せつけたのは体当たり演技を見せた松坂桃李であったのだが、如何せん彼をめぐる女たちの抱える事情が平板。セックスを通じて少年の成長を活写するなら、もっと女たちの人生を滲ませた行為を見せるべきで、映画ファン主婦の顔を覆わしむる場面の連続であっていいはずだ。これでは生ぬるい。[投票]
★2人の善意を骨の髄まで吸い尽くす女(2009/日)脱力系のコメディとして終わってしまった感があり、若手の煮えたぎるパッションみたいなものを期待してしまった自分の先走りを恥じさせられる。山田真歩は今作のなかではフィルム慣れしている筈だから、もっと怪物的な外面と日常生活にギャップのある女優を期待したのだが。恐怖譚としてオチがつけば、素人作品によくある作為的肩透かしよりは「あるある感」抜きの稀有な感動を得られたものを。[投票]
★3ナチュラルウーマン(2017/チリ=独=スペイン=米)おのれの精神年齢を思い知らされた。ヒロインは強力すぎるマイノリティ・クイーンであり、仲間や近親者の助けなど頼らずに、ただひとり陰湿な敵に立ち向かう。今後こういうマイノリティ映画は雨後のタケノコのごとく乱立するだろうが、こと自分からすると今後が思い知らされる類のスーパーヒーロー映画と見た。対象者は俺ではない。 [review][投票]
★2東京喰種 トーキョーグール(2017/日)アクション映画として志が低すぎる事実は否めない。引退騒動のときの清水富美加が「不本意な仕事」とこの作品を挙げていたのは、断じて彼女のプロ意識のなさなどが言わしめたセリフでないことは確認できた。 [review][投票(1)]
★4坂道のアポロン(2017/日)ジャニーズありきの作品ゆえの主人公の惨状に目をつぶれば、生き生きとし存在感に溢れた中川大志のキャラクター造形、地方高校の生徒会員を体現する小松菜奈のリアルさには痺れる。セッション描写も期待を上回った。惜しむらくは上映時間のワクのせいで事件が連続し過ぎる点だが、これ以上は削れないエピソードの多さが首を絞めたか。 [review][投票(2)]
★3汝の敵日本を知れ(1945/米)フランク・キャプラらの仕事は誠実であり、プロパガンダ映画ながら大した誤謬はない。日本国民それぞれの罵倒に終始するのではなく、冷静に分析した特性を攻めるのはかつての日本軍がやらず、やろうともしなかったことだ。 [review][投票(1)]
★2シェイプ・オブ・ウォーター(2017/米)甘いくちどけを狙うロマンティック・ミュージカル。そこからグランド・オーケストラの止むことなき旋律と、一つ所に落ち着かぬカメラのゆるやかな舞踏に動く背景たちを除いたならば、そこに残るのは血まみれの『崖の上のポニョ』に他ならない。かの世紀末にデル・トロやティム・バートンが仕組んだ「差別されるものの純愛譚」はもう賞味期限を過ぎている。大人の審美眼に叶うものではない。[投票(2)]
★3犬猿(2017/日)中途までは芸達者な4人の思いがけない勢いでフルスピードで盛り上がるのだが、喧嘩の果てにどうにもダレてしまい、「監督はほんとに考えて演出しているのか」が疑われる展開に直行するあたりで頭を傾げさせられる。 [review][投票(1)]
★2羊の木(2018/日)デリケートなテーマだから大衆の好奇心に任せてはならない、などと四角四面な能書きを垂れようとするわけではないが、物語は開始2時間を経てまったく焦点を変えることなく「殺人鬼コワイ、サイコパス怖い」との立ち位置に佇立している。ほんの少し理解を寄せてもらったのは訳アリの可哀想な連中だけだ。 [review][投票]
★4劇場版 マジンガーZ / INFINITY(2017/日)意志を抱いたロボットこそをやっぱり有象無象のデクより強かろうと思ってしまうのは、『ガンダム』の洗礼を受けた者として頭を下げざるを得ない。でも、ドクターヘルの復活の理由はひどく納得させられた。そりゃそうだ、このクレイジーな敵味方がどう自分たちの行動を偽ろうと、こいつらが世界平和と支配のために戦っているハズがない。 [review][投票]