★2 | 夜霧の慕情(1966/日) | ムードアクションは正直、性に合わないようだ。やくざのプラトニックロマンスというのがもともと非現実的に見え、それを演じるのが裕次郎では、結局何もかもデタラメ以外の何物でもない。 | [投票] |
★2 | 喜劇 社長さん(1972/日) | どうにも不愉快でエゴイスティックな男の話で、気が滅入ってしまう。「喜劇」とあるが、人情喜劇としても笑いの要素はあまりなく、ハナ肇のずうずうしさばかりが鼻につく。いい人過ぎる主人公に、しっかりしろよと言いたくなってむしゃくしゃしてくる。零細企業を描きながら、労働の「ろ」の字も描かれようとはしない。全くもって度しがたいが、若き日の榊原るみの愛らしさに免じて2点。 | [投票] |
★2 | お嬢さん社長(1953/日) | 「16歳の少女社長であること」と、「TVスターであること」という、普通の少女には片方にすら就業不可能な事業を、「美空ひばりであること」を利用して兼業させている。これはいささかルール違反。 [review] | [投票] |
★2 | 喜劇役者たち 九八とゲイブル(1978/日) | タモリの芸が狂気をはらんでいたのは、今を去ること二十数年前、つまりこの頃のことだろう。『笑っていいとも』の物分りのいいオジサンには、「恐怖の密室芸人」の称号は似合わない。それはともかく、やはり人情派の愛川と彼では接点がなさ過ぎで、社会批判に移行する後半はボルテージが一気に下がる。 | [投票] |
★2 | 出張(1989/日) | ♪サラリーマンは、気楽な稼業と来たもんだ♪なんて歌える時代の課長さんが、温泉楽しんで、ふたりの女の子とエッチして、勤め人の悲哀なんて語ってほしくない。ゲリラに金はとられたものの、その中で結構楽しそうにしてたじゃないか。バブル前の「気楽な」文明逃避劇。 | [投票] |
★2 | 蝉祭りの島(2000/日) | 素直に『ろくでなし』ってタイトルにすべきだった。『蝉祭りの島』なんて文芸調のタイトルは似つかわしくない。 [review] | [投票] |
★2 | 海を渡る波止場の風(1960/日) | アクションを撮るテクニックが平板。かといってロマンス面でも、浅丘ルリ子が何しに出てきたか判らない稚拙な演出。同じギター弾きのアクション物なら、文句なしに『渡り鳥』シリーズに軍配が上がるだろう。 | [投票] |
★2 | いつかA列車に乗って(2003/日) | ジャズのスタンダードナンバーに乗せた小粋な話…を期待したのだが、どうにも浪花節臭くて閉口した。やはりこれが日本のじめじめした風土の呪縛なのだろうか。その上、そんなエピソードを荒木とよひさが粋だと信じているらしいあたり、なおさら興醒めである。 [review] | [投票] |
★2 | あれが港の灯だ(1961/日) | このラストは一体何が言いたかったのか。主人公がどんな運命を背負おうと、その結果を知らぬ仲間たちに伝わるわけもない。シナリオライターの力量が疑われる。 [review] | [投票] |
★2 | 野良犬(1973/日) | 黒澤映画の換骨奪胎に、当時の森崎監督らしい沖縄問題を強引に結び付け、そして公僕としての警官の存在の空しさを匂わせたグロテスクなリニューアル作。森崎は原作のテーマなどは知っていても無視するつもりでこの仕事を引き受けたのだろう。 [review] | [投票] |
★2 | 悲しき60才(1961/日) | 歌謡映画としては坂本、森山、藤尾のナンバーを満喫できるものの、ストーリーは急場凌ぎの凡作。坂本は振り回されっぱなしで主人公とはとても言えない。こちとら彼の活躍を楽しみにしていたのだ。 | [投票] |
★2 | あなたと私の合い言葉 さようなら、今日は(1959/日) | 薄情そうな役に棒読みセリフの若尾文子がぴったりフィットしすぎて、これは心底から薄情な女かと見えてしまう。エモーショナルな京マチ子らに支えられていなければ、さあ、どうなっていたことか…。 | [投票] |
★2 | 乳房(1993/日) | 時間が前後に大きく移動するのが判り辛く、セックス描写がかなり露骨なのに正直引いてしまった。ファンタジーの中の存在として観れば及川麻衣は綺麗なのだが、男にとって都合のいい女であるとの観は否めない。 | [投票] |
★2 | 裸の大将放浪記 山下清物語(1981/日) | いささか説教臭のする構成。天性のユーモラスな人格を描写するだけでも良かったのではないか。 [review] | [投票] |
★2 | 僕は天使ぢゃないよ(1974/日) | 白黒テレビ世代の俗流寺山世界。「びんぼう」あたりのミュージカル的味付けは面白かったが、それぐらい。自分の曲「赤色エレジー」くらい魅力的に演出できないでどうする?これでは林静一のアニメーション映画にでもしたほうが、まだ見られたと思われるような出来映え。 | [投票] |
★2 | ひかりごけ(1992/日) | ひかりごけによる「光背」を、何か船長と同じ罪を犯した人間の象徴として描いているのだろうか?例えば軍国主義による殺人のそれのような…。だとすればそれは船長の行為に対する贔屓目でしかない。 [review] | [投票] |
★2 | 風の慕情(1970/日) | 石坂浩二の胡散臭さに代表されるように、全てが嘘とペテンに塗り込められたような作劇は、自分を少しも酔わせてくれない。吉永の若さ、美しさがまだ失われていなかったことが唯一の救いだった。 [review] | [投票] |
★2 | あいつと私(1961/日) | ブルジョアジーのあからさまな愉しみ、と言うか、恥知らずな愉しみと言ったものか…。 [review] | [投票] |
★2 | 四つの恋の物語(1965/日) | プログラム・ピクチャーとしても凡作。タイトルとは異なり、十朱の恋が描かれる以外はスポットライトは吉永に当たりっぱなし。しかし彼女の恋もどことなく中途半端で、双方を天秤にかけるまでもなくゴールインする相手は見え見えの印象。 | [投票] |
★2 | 風車のある街(1966/日) | 優柔不断な恋とオランダ観光フィルムをプラスした映画だが、残念ながらどちらにも興がのらなかった。吉永&浜田は日本の風景のなかにいる方が似合っている。 | [投票] |