水那岐さんのコメント: 投票数順
下妻物語(2004/日) | これは断じてビルドゥングス・ロマンなどではない。だが胸を打つのは、ここに出てくるガキどもが己の信念を貫き通す、半端ではないオンナ達だからだ。 [review] | [投票(29)] | |
天空の城ラピュタ(1986/日) | 宮崎駿が、エンターテイメントの中に自らの語るべきことを秘めていられた時代の秀作。 [review] | [投票(29)] | |
ALWAYS 三丁目の夕日(2005/日) | 思い切りベタな泣かせ話で、発展してゆく東京の街を背景に涙を搾り取ってやろう、という趣向。よーし上等だ、お望みどおり木戸銭ぶん涙をくれてやろうじゃねえか。CGがどうとか、特撮がこうとか野暮なこたあ言わねえぜ!(と言いつつちょっとだけ言及:笑) [review] | [投票(25)] | |
ハウルの動く城(2004/日) | 開き直った宮崎駿の老境の馬鹿力!そのエネルギー源は究極の「老婆少女」だった。 [review] | [投票(25)] | |
戦場のピアニスト(2002/英=独=仏=ポーランド) | これは美談でもなければ、ハンカチを複数枚用意してゆかねばならぬ悲劇でもない。ピアノを弾くしか能のない男を極限状態におき、どこまで生き延びられるものかを冷静に観察する映画なのだ。 [review] | [投票(24)] | |
博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964/英) | 陽根禁止の青春さ。 [review] | [投票(22)] | |
硫黄島からの手紙(2006/米) | 見よ、日の下に新しきものなどなし。ましてや異人の手で撮られたる我がヒノモトのいくさの映画になぞ、我らの心を揺らす何事があろうことや。 [review] | [投票(21)] | |
ゴジラ(1954/日) | ゴジラは怒ってなどいなかった。ゴジラはひとりひとりの人間を殺戮するために振り返ることはなかった。だからゴジラは純粋な災厄たり得た。ゴジラのために憐憫に肩を落としたのは志村喬のみである。 [review] | [投票(21)] | |
間宮兄弟(2006/日) | 敢えて言おう、『電車男』は裏切り者の物語だ。我らオタクにとってもっとも親密な朋友、そして我らの実像こそが『間宮兄弟』なのだと。 [review] | [投票(20)] | |
ゴジラ FINAL WARS(2004/日) | 「マグロばっかり食ってやがった」あいつをヘコましてやるために。 [review] | [投票(20)] | |
スチームボーイ(2004/日) | 「でもしか平和」を目指す薄っぺらな少年のために費やされる膨大なカタストロフのフィルム。大友克洋もまた、神々の黄昏に美学を求める映画監督たちの同類になってしまったのか。 [review] | [投票(20)] | |
ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ(2001/米) | ヘドウィグの「青い鳥探し」は、一番あっけないカタチで終わった。 [review] | [投票(20)] | |
ギャラクシー・クエスト(1999/米) | あの日、あなた方はまさしく僕らのヒーローだったのだ。 [review] | [投票(20)] | |
崖の上のポニョ(2008/日) | 冒頭10分の豊饒は作画スタッフと音楽の賜物である。流石に今度という今度は完全に思い知らされたのは、宮崎駿は枯れ果てたということだ。流れるようなストーリーテリングの能力の片鱗すら、もはやここには見ることはできない。 [review] | [投票(19)] | |
グラン・トリノ(2008/米) | アメリカ男児としての掛け替えのない誇りとプライドこそが、老いたる保守主義者イーストウッドの本質であり、懐古趣味というよりは彼の「偉大なるアメリカ人」としての矜持がこのフィルムを回させ続けたのは、ほぼ間違いないところだろう。 [review] | [投票(18)] | |
少林サッカー(2001/香港) | 敢えて極論しよう。日本映画人が「アニメーション映画なんかいらない!」と声を大にして言うために、このワイヤーアクションとCGの正しい使い方を手本とすべきであると。 [review] | [投票(18)] | |
告白(2010/日) | リアリズムなど糞食らえ!瞬間の羅列から抽出された奇形的美しさに溢れる画面の上に、見事に展開されるオトナによる大人気ない、しかし充分に大人らしい子供への復讐には、これまでの中島哲也作品で培われた画面のリリシズムが充満している。 [review] | [投票(17)] | |
ラスト サムライ(2003/米=ニュージーランド=日) | 「良きインディアン」よりは、「特異な野蛮人」を欧米人たちは望んでいる。だが、その内に秘めた心では、「カスター将軍」を尊敬し、自分たちの過ちを慰める存在であって欲しい。これもまたアメリカ人の自慰史観映画である。 [review] | [投票(17)] | |
死ぬまでにしたい10のこと(2003/カナダ=スペイン) | アンの望みは贅沢に過ぎたかもしれないし、その総てを叶えることには幸運の手助けが大いに必要とされたことだったろう。だが、それが総ての愛するものに死のかなしみを与えるまえに打つ手であることを考えれば、許されるべき贅沢と言ってよい筈だ。 [review] | [投票(17)] | |
座頭市(2003/日) | 座頭市ファンのための、と言うよりは、たけしファンのための映画である。たけしの市はシャイで、高飛車で、悪戯好きで、そして血に飢えている。 [review] | [投票(16)] |