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[コメント] 魔界転生(2003/日)

そこそこは観られる生真面目な作りの作品なのだ。佳品を造り続ける平山監督だけのことはある。だが、そこに下品と言われようとハッタリを持ち込む芸人魂がないのが惜しまれるところ。
水那岐

深作監督はハッタリと燃え上がる執念のみで旧『魔界転生』を創り上げた。そのきわめて俗物的な執念がない。魔界に落ちてでも叶えたい欲望が、天草四郎はじめ総ての魔界衆にない。それゆえ、人間の決闘レベルで総ての剣豪たちは満足し、浄化されて成仏してしまう(ように見えるんだけど間違ってますか?:苦笑)。

奥寺佐渡子もそこここに情念渦巻く単語を散りばめていながら、それを活かす重厚にして華麗な命のやり取りを監督が再現してくれなければ無意味な仕事をしたことになってしまう。佐藤浩市も剣さばきが軽すぎるところ以外は大いに奮闘していただけに、まことに勿体ないところである。

(評価:★3)

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このコメントを気に入った人達 (1 人)ぽんしゅう[*]

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