[コメント] シン・シティ(2005/米)
「この映画はマンガだ」というのは大抵の場合悪口だが、当然面白いマンガも下らないマンガもあるものだ。ロドリゲスは今まで大体は「面白いマンガ」を提供してくれたワケだが、今回はダレきって興奮できない出来だったというのが正直なところの感想である。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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モノクロの画面に口紅とドレスだけが真紅に映える。この導入部では「おっ!やってくれるな」とそのスタイリッシュな手法を面白がれるのだが、それが二回も三回も続くとウンザリしてくる。
不死身のヒーローが、定番の胸にはさんだ警察手帖で銃弾から逃れるのは許せても、機関銃で撃たれても、手榴弾で吹っ飛ばされても、頭にガラスが深々と突き刺さっても生きているあたりはドッチラケだ。こりゃ「今の」マンガですらないよ。
この映画のいい所と言えば、背景の透明感が実に美しいことぐらいなのだが、もちろんそんなのは誉め言葉のうちにも入らない。『デスペラード』もまたそうであったように、ロドリゲスは今後もマンガを撮ってゆくだろうが、撮るんなら観る側がゲッソリしないマンガを撮って欲しい。よくできたハッタリでも二度は通用しないのだ。
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