[コメント] 野良犬(1949/日)
あの混乱と貧困の時代は、常に暑さとともに語られてきたような気がする。神の眼を持ち得ず、おのれのコルトを求めて街をさまよう刑事は、蟻のように矮小な存在だった。
泥と血に塗れながら犯人を追い詰めるシーンで、ブルジョアの令嬢らしき娘が何事もないかのようにピアノを弾く音が、犯人と刑事のこの世でのちっぽけさを物語っていたように思う。
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