[コメント] ロシュフォールの恋人たち(1967/仏)
ミシェル・ルグランの旋律の何と粋でおしゃれなこと。最初の橋の上の群舞だけ観ても、思わず鳥肌が立つのを実感する。惜しむらくはドヌーブらがまともに踊れないことだが、これはアイキャッチ女優として見逃すべきか。
ドヌーブらが歌う「双子の歌」をエアチェック録音した中学生時代以来、この映画を観る機会を待っていたのだが、いざ観てみればそれよりも、過剰なまでに町々で繰り返される群舞にすっかり酔わされてしまった。それぞれのナンバーもフレンチ風味が効いていて満足させてくれる。正直、ジャック・ドゥミのミュージカル作品の白眉と言っても言い過ぎではなかろう。ただの陳腐なメロドラマを甘いナンバーに載せただけの「シェルブールの雨傘」で感じた言いようのない不満を、見事に覆してくれてあまりある快作であった。
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