[コメント] トランスフォーマー(2007/米)
この監督だからして深い内容はもとより求めてはいなかったが、本家ニッポンよりも巨大ロボットアクションが洗練されているのはいいものの、それが見続けるうちに色あせて行くのはどうしたわけなのだろう。
**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。
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ここに登場するロボット達は、見慣れた車やオートバイ、オーディオ機器などから人型に変形する玩具から題材をとられている。当然玩具の部品が外れてしまってはいけないから、もとの機械の面影をとどめているのも特徴である。然るにリアルな人間型を求めたスタッフは、変身体を実物とは似ても似つかないリアリズムで造形してしまった。これでは子供も、大人になってしまったかつてのファンも惹きつける事は出来まい。子供心で出来上がったシリーズであることを忘れてはならないだろう。自分もザコメカのデザインをいくらか手伝い、また関連玩具のイラストの下絵を手伝った経験があるから、この玩具のポリシーはそんなところにはなかろう、と言わざるを得ないのだ。苦笑するしかない。
しかし、そのことでストーリーが盛り上がったかと言えば決してそんなことはなかった。最初は青年シャイア・ラブーフから見た異星人の侵略、と言う視点を保っていたはずなのに、いつの間にかサイバトロン側隊長が主役に成り代わり、あまつさえ最後のナレーションすら務めているのは明らかに物語の破綻である。そうしたいのなら、最初から画面に現われない第三者としてナレーションを任せればよかったのだ。
いくらスペクタクル的に画面が盛り上がっても、こうした致命的なアラがある限り高得点はつけられない。
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