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[コメント] 昭和のいのち(1968/日)

泥臭い日活節はこの末期の作品にもちゃんと息づいている。したたかにして儚い女・ルリ子、不器用で朴訥な軍人・高橋、あまりに非力な左翼青年・浜田といった面々のこの国の腐敗への怨恨は、逡巡する憂国の士・裕次郎の空回りするパワーをあざやかに飛び越えてゆく。日活の屋台骨を揺すり壊してしまった大作『戦争と人間』の前哨戦といってもあながち外れてはいないだろう。
(★4 水那岐)

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