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[コメント] バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014/米)

クリエイティヴな仕事につく者には、誰しも身につまされるところがあるのではないか。大衆の人気を受ける安易な仕事に慣れきるものの、「芸術」により近い困難な仕事を求めて傷つき、自滅するリーガン。これをバットマン俳優マイケル・キートンが演ずる皮肉は重い。バードマンの如く風を切って飛ぶ彼の満足の笑顔と、21世紀水準の特撮。ここには該当人物ならではの悲哀が脈打つ。
水那岐

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







コメディと呼ぶにはあまりに重いこの作品ではあるのだが、それだけにラストのエマ・ストーンの笑顔は重い荷を下ろしたような安堵感があった。クライマックスにおけるキートンの飛行は「ただ滑空する彼の思い」の発露でしかなかろうし、空中浮遊やサイコキネシスの描写は内面にあるキートンの願望ととれなくもない。ただ、ラストのみは奇跡の発露であったはずだ。それくらいの希望はほしい。

カメラの「水を得た魚」のような冒険も、これもまた「奇跡」だ。ここまで撮影を重ね続ける技の切れはホンモノであるが、これも自分には信じられない偉業であるがゆえに、奇跡という言葉のサプライズをやはり信じたい。

(評価:★4)

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