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[コメント] 女が階段を上る時(1960/日)

黛敏郎のクールジャズに酔いながら、男女のシニカルな悲喜劇に暗い笑いを洩らす。男は昼の世界と夜の世界を分けて生きるが、女にとってはそれは常に延長線上の世界なのだ。
水那岐

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







男は女に直裁に好きだと言い、子供のようにその体を追い求めるが、昼間の彼にとっては鬱陶しい他人でしかない。善人めいた男も所詮は詐欺師であり、信用には価しなかった。でも高峰は嫌いぬいた仲代のセリフそのままで母親を罵倒するのだ。

かろうじてふたつの世界の架け橋となっていた仲代を失ったいま、高峰は虚実も曖昧な夜の世界に生きるしかない…死んで骨になってしまうまで。

(評価:★4)

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