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[コメント] 若おかみは小学生!(2018/日)

娘が自分のためだけでなく、他者に喜びを提供することにも我が身と同じ価値を見出してゆくこと。それは庇護者への甘えを脱ぎ捨て、自立した上でかつての庇護者の生き方をも引き継ぐ成長を見せることだ。「滅私奉公」ではない。形骸化した「方法」に意味を見出すことは、むしろ自分がモチベーションをあげて掴み取っていかねばならないことだからだ。
水那岐

**ネタバレ注意**
映画を見終った人むけのレビューです。

これ以降の文章には映画の内容に関する重要な情報が書かれています。
まだ映画を見ていない人がみると映画の面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。







地元に沸き出ずる温泉を「誰も拒まない」場所にする女将の教えは、ヒロインには子供から脱するための重い課題となっただろう。本来ヒロインは朗らかで打たれ強い性格だが、死んだ両親の事件をウソに違いないと断じてしまい、親の幻影と戯れる弱さから抜け出せていない。だが、若おかみは同時に小学生としての思いを吐露しつづけて許される存在ではない。むしろ訪れる客の傷こそを癒さねばならない立場だからだ。ヒロインは幻影の親たち以外にも、自分を導き勇気づける幽霊たちにも別れを告げる。それが自分のなかで結論を出さざるを得ない大人の常道だ。

本作はテレビアニメの総集編と誤解していたことで鑑賞までにはためらいがあったのだが、作品としてまったく過不足なく発言とヒロインの成長を見せてくれ、満足した。

(評価:★4)

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このコメントを気に入った人達 (2 人)おーい粗茶[*] けにろん[*]

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